人材派遣会社の活力源
人材派遣会社の活力源は、人材コーディネーターであるといっても過言ではないかもしれません。人材派遣会社も激しい競争の時代になり、企業ばかりではなく登録者からの評価が業績の伸長に影響するということもあるようです。人材コーディネーターが「親切」で道理あるサービスをしていれば、人材派遣会社の企業価値も高まることにもつながります。逆に、人材コーディネーターが不公正で、中立性を欠くようであれば、人材派遣会社の業績に悪い影響があるでしょう。
人材派遣会社では、人材コーディネーターが営業マインドをもち、優れた人材を求める企業にひきあわせ、スムーズな就労へと結びつけなければなりません。電話だけで登録スタッフに就業先の企業に興味を抱かせ、職場見学のアポイントメントをとっていく営業トークのスキルが必要になります。人材コーディネーターになるうえで有効な「キャリア・コンサルタント」のスキルだけでは身につかないことかもしれません。
人材派遣会社のなかでは、「キャリア・コンサルタント」の資格取得者も、単なるコンサルタント業務だけで仕事になるということはないのです。人材コーディネーターの仕事の領域は、広く営業スタッフをサポートする内容になっているといえるでしょう。同時に、営業スタッフも、各業界・各社の景況や需要、雇用情勢をよく調査して、伝える努力が必要でしょう。
人材派遣会社の各社のコンペになった案件の場合は、実際に成約しないという状況もあるようです。人材コーディネーターと営業スタッフが連絡を密にし、業界や企業のニーズを詳しく把握するとともに、どの人材派遣会社のどんな人材がどんな企業で就労しているのかといったことまでリサーチする必要もあるでしょう。
人材派遣会社の人材コーディネーターは、リスク管理のプロでなければならず、働くうえで起こりうるトラブルや課題を事前に把握して、派遣スタッフとともに克服して、解決していく努力を惜しんではいけません。人材派遣会社の営業スタッフは、派遣スタッフの失敗からも学んで、けっしてスタッフ個人の責任にせず、全社的に改善の方策を提案するだけの問題解決能力をもちあわせなければなりません。人材コーディネーターと現場のスタッフ個人に業務上の問題解決をまかせているようでは、営業成績が伸びるはずもないと思います。人材コーディネーターが営業スタッフに人材コーディネートの方法論を叩き込んで、営業に活かすように推進することが求められているのかもしれません。