人材派遣会社のコーディネーターになるには
人材派遣会社の人材コーディネーターになるには、キャリア・コンサルタントの資格を取るといった方法があります。一般的には、「キャリア・コンサルタント」の養成講座を受講し、指定の試験に合格し、資格を取得することがもっとも近道といえるでしょう。人材派遣会社で人事系の事務の仕事を続けながら、人事の知識やスキルを積んだうえで、人材派遣会社での就業を体験することもよいかもしれません。人材派遣会社の人材コーディネーターに未経験者がなるのは、不可能です。できれば、人材派遣会社に登録してさまざまな企業で働いた経験があるほうがよいのです。
人材派遣会社では、「キャリア・コンサルタント」の有資格者ばかりでなく、人材派遣会社のマネージメントスタッフとして働いたことのある経験者を積極的に採用しているようです。人とのコミュニケーション能力を必要とされる仕事ですから、一定の社会経験があることが前提になります。社会経験がほとんどなく、人の悩みを理解する力がない人は、人材コーディネーターには向かないでしょう。
人材派遣会社のなかでも、エンジニア、看護師、薬剤師など専門分野に特化した人材派遣会社の場合、その専門分野で働いた経験があるほうがよいでしょう。各種の業界の事情に詳しい人も歓迎されると思います。
人材派遣会社の人材コーディネーターは、さまざまな職種の人とのつきあいや人脈が役立つ仕事です。一般の仕事ですと、さまざまな職種に関わることは少ないのですが、人材派遣会社のマネージメントスタッフは、様々な分野の雇用情勢に詳しくなくてはいけません。業種・職種によって労働条件も歴史的に違いがあります。例えば、IT業界のエンジニアのような比較的新しい職種では優遇されている面もありますが、労働環境が未整備であることも少なくありません。人材コーディネーターには、企業のコンプライアンスが働く人との信頼関係をつくり、企業価値を高めることを十分説明できるだけの法律の知識や実体験も必要とされます。
人材派遣会社に対して、人材ビジネスの経験者や人材コーディネーターを紹介するビジネスを始めようという動きもあるようです。人材派遣会社の業務拡大により、こうした人材ビジネス経験者を派遣したり、紹介したりする事業のニーズが高まってくるでしょう。人材派遣会社のなかでの人材の流動化のなかで、ステップアップとして、「キャリア・コンサルタント」の資格もますます活かされるようになるものと思われます。